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MOONSHOT ファイザー 不可能を可能にする9ヶ月間の戦いの内幕 

Moonshot ファイザー 不可能を可能にする9か月間の闘いの内幕 アルバート・ブーラ 光文社
ISBN:4334962564 発売⽇:2022/6/14 288ページ
紹介する本MOONSHOT(ムーンショット) ファイザー 不可能を可能にする9か月間の戦いの内幕
出版日2022/6/30(初版)
読んだきっかけコロナ関係の仕事をしていた為、興味があった。
おすすめ層コロナワクチン開発がどの様な流れだったのか知りたい人。すべての製薬関係者。
ここを伝えたい全てが混沌としていた時期に製薬企業として何を価値基準とするか、如何にやりきるかの強いメッセージを受け取れます。

<概要>
本書は前人未踏の短期間でコロナワクチン(コミナティ)を開発したファイザーの会長兼CEOであるアルバート・ブーラ氏から見たコミナティが全世界で使用されるまでの一部始終の物語です。

<本書の内容>
COVID-19が全米で猛威を振るっていた2020年3月からストーリーは始まります。

国として”プロジェクトライトスピード”を発足してワクチン開発を支援して、ファイザーとしても社会的使命からこのプロジェクトに参加します。シーズの選択、スケジュール設定、大量生産の確保、流通の確保などといった製薬企業としての業務スケジュール遵守の過酷さに加えて、政治的な思惑に巻き込まれていく困難もあります。これらを乗り越えて圧倒的な成績を出した時の喜びは言葉にできません。

<おすすめポイント>
コロナワクチンを開発していく中で、また、良好な成績が出るほど、事態は複雑かつ大きくなっていきます(例えば、各国の大統領とのミーティングや深夜帯での個人的な電話)。製薬会社には、企業利益と倫理性、スピードと安全性、企業秘密と透明性などといった相反する事項が多くあると思いますが、大きくなっていく事態の中で何を基準に判断するか、何に価値を置くか、について示唆に富む一冊です。

<おまけ>
本書はコミナティの物語をアルバート・ブーラ氏の視点で見ていますが、コミナティの生みの親であるBioNTech社のウール氏とその妻であるオズレム氏から見たコミナティ開発物語の本も出版されています。両方読んでの比較もお薦めです。

Moonshot ファイザー 不可能を可能にする9か月間の闘いの内幕 著者: アルバート・ブーラ 出版社: 光文社
紙書籍
電⼦書籍
mRNAワクチンの衝撃: コロナ制圧と医療の未来 著者: ジョー・ミラー, エズレム・テュレジ, ウール・シャヒン 出版社: 早川書房
紙書籍
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