こんにちは、たけです。
今回紹介する本はこちらです。
タイトル | エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする |
著者 | グレッグ・マキューン(翻訳:高橋璃子) |
発売日 | 2014年11月19日 |
私がこの本を読んだ時期 | 2020年6月 |
こんな人に読んでほしい! | とにかく忙しい人仕事の生産性を上げたい人 |
働き方改革で残業時間の削減が推奨されつつも仕事量が特別減っているわけではないと感じている方、あるいは、もっと早く仕事を終わらせて趣味や家族と過ごす時間を増やしたいという方は最近多いのではないでしょうか?
私自身ももっと仕事の生産性を上げたいなと思っていた昨年、この本を読んでみました。
今回は個人的に印象に残ったポイントを、私の感想も交えていくつかご紹介したいと思います。
より少なく、しかしより良く
これがこの本の中心となるコンセプトです。仕事の量は減らしつつ、もっと良い仕事をしましょうということです。
「80対20の法則(パレートの法則)」という言葉は皆さんご存じでしょうか?経済学者のヴィルフレド・パレート氏が提唱した法則で、成果の80%は20%の努力に起因するという説だそうです。
たしかに多くの会社で売り上げの80%はその会社の20%の商品によるものであるということは聞いたことありますし、なんとなくいろんなことに当てはまりそうな気はします。
私たちの日常的な仕事でも、「本当に効果的な仕事というのは、全体の仕事の20%程度なのかも」と疑ってみるのもいいかもしれません。
何かを選ぶことは、何かを捨てること
この著書の中では、「何かに『イエス』と言うことは、その他すべてに『ノー』と言うことなのだ。」とも書かれています。
日常の業務の中でも、とある仕事をやるかどうか議論しているとき、「まあ、やらないよりはやったほうがいいですよね。」という感じで、何となくやってしまうことってあると思います。たしかに実際にやったほうがよかった仕事もたくさんあると思いますが、限られた時間の中では、それをやることでできなくなる仕事もあります。目の前の仕事だけにとらわれず、本当に優先されるべき仕事がどれか、俯瞰して考えることも重要だなと思いました。
重要な仕事をどうやって選ぶのか
この本を読んでいると、「結局そのエッセンシャルな仕事ってどうやって選ぶの?」という疑問が湧いてきます。この問いに対する答えもこの本の中でいくつか紹介されていますが、この本の著者らしいなと思ったのが「90点ルールを取り入れる」という方法です。シンプルに一つひとつの仕事を事前に評価して、上位10%の仕事にだけにイエスと言おうということでした。個人的には少し極端かなとも思いましたが、本当に忙しい人にとってはこれが効果的なのかもしれません。
一方で興味深かったのは、この本が多くのページを割いて「遊び」の重要性について語っていることでした。「遊ぶと体が健康になり、人間関係が改善され、頭が良くなり、イノベーションが起こしやすくなる。」とも書かれています。確かにR&Dで働く我々からすると、遊び感覚でやってみた実験から素晴らしいイノベーションが生まれたという例はよく聞きます。これまでの話の流れと少し矛盾するようにも感じられるかもしれませんが、イノベーションが求められる組織では、「好奇心を持ってとりあえずやってみる」というのもエッセンシャルな仕事のうちのひとつなのかなと思いました。
最後に
この本の中では具体例を交えながら、もっと多くのことが語られています。気になった方はぜひこの本を手に取ってみてください。
また、この読書会に参加されている方で興味を持った方は「エッセンシャル思考は本当に重要か、どれがエッセンシャルな仕事なのか」ぜひご意見をお聞かせてください。
それではまた。
たけ