僕は「普通」が嫌いだ。
書評ブログを立ち上げ、最初の記事に漫画を持ってくるあたり、相当ひねくれていると思う。
サラリーマンとして役に立つビジネス書や最近感動した小説が良いだろうに。
それでもどうしても紹介したかった。
ーー企業研究者たちの書評ブログ。
きっと初期の読者は僕たちと同じ企業研究者だろう(ありがとうございます!!)。
だからこそ一記事目は「宇宙兄弟」にしたかった。
現在39巻目が発売されている宇宙兄弟。
少し未来の宇宙開発を描いたフィクションであり、宇宙飛行士を目指す兄の南波六太(ムッタ)と弟の日々人(ヒビト)が様々な壁を乗り越えながら成長していく人間ドラマでもある。
主人公のムッタは自動車メーカーの元技術者。
一足先に宇宙飛行士になったヒビトの計らいで、JAXAの宇宙飛行士選抜試験を受けることになる。
自己評価が低くネガティブ思考ながらも、元技術者ならではの発想力や時々みせる熱い想い、さりげない気遣いで周囲を巻き込んでいく。
特にムッタの理系っぽい思考には、僕たち研究者も共感できる点が多い。
NASAやJAXAなどの巨大な組織の中でも、自らが置かれた状況、求められているものを分析し理解し、より良い方向に向くよう可能な限りの方法を本気で探す。
なにか企業研究者に通ずるものがあるのだ。
研究が前に進まない時、提案が通らない時、モチベーションが下がりがちな時には宇宙兄弟を読むようにしている。
僕が唯一全巻揃えている漫画。読者の皆さんにおすすめしたい。
紹介した本 | 宇宙兄弟 小山宙哉 著、講談社 |
読んだ時期 | 2012年ごろから |
読んだきっかけ | 実写映画化で本書を知る |
おすすめターゲット層 | 日々の仕事で悩みを抱える人。特に研究者。 |
ここが伝えたい | ムッタをはじめ登場人物が語った名言。モチベーションが上がる。 |
余談
ムッタはどこか抜けているところがあるのだが、率いるチームでは良い結果に結びつけている。
完璧主義ではなく、自らの弱みを晒し仲間を頼る。今はそんなリーダーも求められているのではないか?という、宇宙兄弟を題材に書かれた本がある。
次の書評はこれかな。
Maru