紹介する本 | 「あるいは酒でいっぱいの海」筒井康隆 著、河出文庫、2021年8月5日 発売 |
読んだ時期 | 2021年9月(読書会でも紹介しました。) |
読んだきっかけ | 化学をベースにしたSFを読みたいと思い、ネットサーフィンしていたら行き当たりました。 |
今回はショートショートということで、書評も短めに…。
タイトルにもなっている「あるいは酒でいっぱいの海」。今までSFというと物理学や数学を基にした作品を読むことが多く、化学専攻だった私は、本作は化学をベースにしているという前情報にわくわくしながら読み進めたところ…意外な短さに拍子抜け。
そんな出だしで始まったこの本は、読み続けるとけっこう素朴なオチや、かなり(私にしては)グロテスクな描写があり、どうしよう、途中で読むのやめようかな…という考えが頭をよぎることも。
でもいつの間にか筒井ワールドにはめられて、気づくと読破。あとがきや解説に書かれている作品背景を読んで、本作品にさらに親しみを覚えてしまい、少しニクさを感じた読後でした。
HARU